推薦作品:霧雨魔梨沙の幻想郷 原作:原作:東方Project
もし、霧雨魔理沙に魔【梨】沙という姉がいたら……。 この作品は、転生し幻想入りを果たした「霧雨魔梨沙」を主人公に据え、「紅魔郷」以降の原作異変を「魔梨沙」が解決していく過程を主軸として展開して行く... (全文表示)
もし、霧雨魔理沙に魔【梨】沙という姉がいたら……。 この作品は、転生し幻想入りを果たした「霧雨魔梨沙」を主人公に据え、「紅魔郷」以降の原作異変を「魔梨沙」が解決していく過程を主軸として展開して行く。 本作品の目玉は、何と言っても、華麗な弾幕戦である。 スペルカードルールに沿って行われる、東方Projectの代名詞的な「弾幕ごっこ」。原作中で繰り広げられるその弾幕戦を、作者の巧みな描写によって見事に再現している。スペルの描写や攻略の方法も緻密で、原作ゲームをプレイしたことがある者ならばピンと来るものばかりだ。 特に、幻想郷の実力者達との弾幕戦は読み応え充分。彼女達の圧倒的な弾幕を前に、木の葉のようにヒラヒラと舞い、遊ぶように戦う魔梨沙の姿は、手に汗握るものがある。 派手な魔法の応酬ではなく、回避を主眼としている魔梨沙の戦い方も、見事なプレイヤー目線の再現と言える。グレイズを繰り返し、華激な爆影に照らされながらも「きゃはは!」とはしゃぐ魔梨沙の横顔が、読者の目にもきっと浮かぶことだろう。 正直、筆者はこれ以上の弾幕戦描写を今まで見たことが無い。 もう一つの大きな魅力となっているのが、主人公「魔梨沙」のキャラクターである。 魔梨沙は、旧作のいわゆる「きゃはは魔梨沙」をベースとしたキャラクターで、旧作設定の一部を引き継いでいる。原作魔理沙の姉として少し年長者と描かれ、霊夢やアリスといった華憐な原作キャラクター達のお姉さん的なポジションとなっていることも新鮮だ。旧作設定を引き継ぐこともあり、旧作キャラとの絡みも多いことも嬉しい。 トラウマを抱え、歪な狂気を孕みながらも、大切に思うものの為に常に直球勝負。そんな魔梨沙の、良くも悪くも一直線な生き方が、作品全体をただの原作再現で終わらせず、異なった結末へと導いてゆくこともあり、読者を飽きさせない。▼読む際の注意事項など いわゆる転生ものにジャンル分けされる作品である。 転生前の描写はそう多くなく、物語の中心は魔梨沙の幻想郷での暮らし、異変解決にスポットが当てられている。同ジャンルを苦手としている読者も違和感なく受け入れられるのではないかと思われるが、注意されたし。 また、魔梨沙の登場によって、相対的に東方Projectの原作キャラクターである魔理沙の活躍が小さくなってしまっているので、原作魔理沙ファンにとってはもの寂しく思うことがあるかもしれない。 その分、原作魔理沙の役割の一部を継いだ魔梨沙が、原作魔理沙に負けない程の縦横無尽の活躍を見せてくれる。 旧作設定を知っているとニヤリと思う場面もあるが、知っていなくても十二分に楽しめる作品だ。 東方Project二次創作に興味を持った読者には、当作品を強くお薦めしたい。
推薦:チャーシューメン 評価:★ (参考になった:25/ならなかった:11)
推薦作品:紅魔女中伝 原作:原作:東方project
悪魔の棲む館として人里の人間から恐れられている「紅魔館」。そこには、悪魔に仕える1人の人間がいた。何故、人間であるはずの彼女が、悪魔の従者となったのか?コレは、そんな彼女の奇妙な物語–... (全文表示)
悪魔の棲む館として人里の人間から恐れられている「紅魔館」。そこには、悪魔に仕える1人の人間がいた。何故、人間であるはずの彼女が、悪魔の従者となったのか?コレは、そんな彼女の奇妙な物語––––––––––––––––「私が紅魔館に仕える理由?–––––––––お嬢様を殺す為に決まっているでしょう?」対立する従者と主。この2人の対立の末に待ち受けるものとは………▼読む際の注意事項などシリアス成分が強いが故、全体的にダークな雰囲気が漂う作品となっています。「明るい紅魔組」が好きな方には合わないかもしれません。また、作者様のキャラに関する独自解釈・設定が含まれます。作者様の情景描写が鮮明である為、残酷なシーンは少々過激なものとなっていること。この作品では、十六夜咲夜が主人公です。ダークな作風に合わせて彼女の性格もまた、それ相応のモノとなっていること。コレらの要素が苦手な方がいらっしゃるかもしれません。▼最後に作者様曰く、この作品のテーマは「対立するレミ咲」、とのこと。今までに見たことのない、このダークな主従関係がとにかく凄い!そして、この2人の対立が周囲の人間関係にどんな変化をもたらすのか? そこもまた、大きな見所です。果たして、この物語がどんな結末を迎えるのか?どうぞ、お楽しみください!
推薦:平熱クラブ 評価:☆ (参考になった:2/ならなかった:1)
同原作推薦一覧