・PDF ・感想ページへ (3件) ・アクセス解析 ・お気に入りの追加
・PDF ・感想ページへ (7件) ・アクセス解析 ・お気に入りの追加
推薦作品:H.L. Noire 原作:原作:ホロライブ
L.ANoireは1947年ロサンゼルスを舞台にした警察官として活躍するゲームで、ホロライブはバーチャルライバーと全くジャンルが違うし、ライバーはいわゆる人間以外の種族も多い。共通点が殆ど無いこの二... (全文表示)
L.ANoireは1947年ロサンゼルスを舞台にした警察官として活躍するゲームで、ホロライブはバーチャルライバーと全くジャンルが違うし、ライバーはいわゆる人間以外の種族も多い。共通点が殆ど無いこの二つをほとんど違和感なくクロス作品に落とし込んでいる。白神フブキと大神ミオ。尾丸ポルカと獅白ぼたんが相棒としてそれぞれ活躍していき、原作の魅力を損なうことなく、かつ良い相棒として描写されておりとても良い。会話のやりとりもジョーク、皮肉等海外らしいやりとりだがそれがより良い雰囲気づくりに貢献している。所々脚注で丁寧に説明があり、また各話でルビがうまく使われており話の没入感を損なわず、かつ良い雰囲気作りをしている。異なる種族であることを活かした描写も多くあり、それが話を盛り上げ、かつ原作との差異点となり原作を知っていても新鮮な気持ちで読むことができる。▼読む際の注意事項など注意事項にもあるが、原作主人公のコールが絡むことは無い、ホロライブのライバーに作中人物が差別的発言をするのでどうしても我慢できない人は注意。また、原作が47年と戦後すぐという珍しい時期を題材にしている。作者さんも丁寧に解説・描写してくれているが独特な文化、空気も多いため想像しにくければ原作の動画を見るなどするとより作品への理解が深まり楽しめると思う。
推薦:にぼし蔵 評価:☆ (参考になった:1/ならなかった:0)
推薦作品:艦娘の集まる病院で働いてます 原作:原作:艦隊これくしょん
われわれ現代人で病院の世話になったことのない者など皆無だろう。入院や通院の経験のない者であっても生まれた場所は病院であるはずだ。また、肉親の死に病院で立ち会った者も少なくないであろう。 病院で生... (全文表示)
われわれ現代人で病院の世話になったことのない者など皆無だろう。入院や通院の経験のない者であっても生まれた場所は病院であるはずだ。また、肉親の死に病院で立ち会った者も少なくないであろう。 病院で生まれ、病院で死ぬ。病院とは一個の施設である以上に、多くの現代人にとって、はじまりと終わりを迎える一種特別な場所である。 それは人間の体を器に生を受けた艦船……艦娘たちにとっても同様なのかもしれない。病院ではなく工廠で誕生したのだとしても、彼女たちに入渠で癒せぬ傷があったとしたら、艦娘のための病院が存在することはむしろ当然といえる。 病気は治療によって駆逐するものだという認識を無意識に有している人間は少なくない。しかし、いわゆる難病のように、完治が不可能な疾患は驚くほど多い。じつは現代医療では風邪すら治すことはできないのだ。医者にできることは、熱を下げ、咳を止め、嘔吐を抑え、消耗した体力を点滴で補充することくらいである。結局は、患者自身の体が生きようとする力に頼るしかない。 艦娘専門の医師として診察に当たる本作の主人公も、刻一刻と進行する患者の病状に無力を覚え、かのブラックジャックが「医者はなんのためにあるんだ」と慟哭したように苦悩する。しかし、それでも彼はやはりブラックジャック同様に、患者ひとりひとりと向き合うことを諦めない。きょうも彼を頼って診察に訪れる艦娘たちのために、微力かもしれないが全力で、持てる知識と技術を総動員し、医者の本分を果たすべく尽力する。 それでいて、けっして独りよがりに治すことしか考えないのではない。疾患も自分の体の一部として病と付き合っていく選択肢だってある。どんな難病であっても、たとえ治ることがなくても、彼だけは最期までそばに付き添ってくれる。その希望があるから自暴自棄にならずにすむ。その時がくるまで自己の尊厳を保っていられる。それこそが彼女たちの魂の救済であろう。▼読む際の注意事項など ブラックジャックやDr.コトーなどのように天才的外科医が神のようなメスさばきで見事に患者を救っていく……という主旨の物語ではない。時間薬という言葉もあるように、手術や投薬ではなく時間だけでしか癒せない病とてある。彼にできることは、医療の本質がそうであるように、寄り添うことが主である。静かに穏やかに話が進むぶん、わかりやすい刺激がないと感じる人もいるかもしれない。だがわたしは、それこそが本作の魅力であると断言させていただく。
推薦:蚕豆かいこ 評価:★ (参考になった:49/ならなかった:11)
同原作推薦一覧