推薦作品:皇女戦記 原作:原作:幼女戦記
原作主人公のターニャ・デグレチャフは戦術指揮官としての卓越した才覚を持っているが、彼女の思考を理解出来る将官がいないため、原作では戦略次元での劣勢が宿命課題。そんな原作の中で彼女と同じ視点を持て... (全文表示)
原作主人公のターニャ・デグレチャフは戦術指揮官としての卓越した才覚を持っているが、彼女の思考を理解出来る将官がいないため、原作では戦略次元での劣勢が宿命課題。そんな原作の中で彼女と同じ視点を持てる人間が国家の中心に既に存在した場合、原作の歴史をどう挽回出来るのかが描かれている幼女戦記2次創作の傑作です。原作では停戦命令によって断念したブレスト軍港襲撃を実行できているのが分かりやすい所か。この作品の主人公、ツェツィーリエ・フォン・プロイツフェルンは皇帝ウィルヘルム3世の一人娘にして皇太女という身分にして士官学校を卒業し次代の皇帝として、軍部に権力を持ち改革を成し遂げていきます。この主人公の卓越した能力として、「未来知識からの兵器の先取り」「前世の歴史学者としての戦略研究による実践」「武器規格統一令・先進的な蒸気機関車等の経済面の強化」等数々を挙げられるのだが、何といっても一番は『帝国に外交という概念を実践させた』ことであると思う。『軍事的勝利ですべてを解決する』成功体験から抜け出せず、『あいつらは戦争上手だが、それしか知らない』『帝国は外交の何たるかを知らぬずぶの素人』とも揶揄される外交という選択肢が存在しない帝国において、作中に描かれるメルセルケビーク海戦や、最新話での無防備都市宣言等の単純な軍事以外の視点で帝国を変えている作品は本作の大きな魅力。原作主人公ターニャ・デグレチャフの現場指揮官としての悪魔ぶりはそのままに、政治軍事両方に通じた傑物が加わり全世界に対してどう帝国が立ち向かっていくのか原作未読者の架空戦記好きにもご期待に沿える作品になっています。(同じ紹介を自サイトでも投稿しています)
推薦:夜市よい 評価:★ (参考になった:8/ならなかった:1)
知識、構築力、独創性、総括して文章力に富む素晴らしい作品。やや、趣味に走るきらいはあるが、原作からしてそうなのだからさもありなん。加えて言うのならば、幼女戦記に幼女を求めておらず、国家戦略やら血と... (全文表示)
知識、構築力、独創性、総括して文章力に富む素晴らしい作品。やや、趣味に走るきらいはあるが、原作からしてそうなのだからさもありなん。加えて言うのならば、幼女戦記に幼女を求めておらず、国家戦略やら血と硝煙と鉄火やらタイヘーヨーノアラシーやら、まあ概ねその類のモノが好きな人間には堪らない逸品に仕上がっている。もちろん、例によって例のごとく、(おっさんin)幼女が味方の無能によって涙目になったり、善意で舗装された地獄への道をチキンレースしたりももちろんする。何が素晴らしいって、オリ主加入によるキャラ崩壊がほぼない。おじさん(原作の方)は確かに性格が変わっているようにも見受けられるが、それも唯一ではなく比較対象のおっさん(オリ主)が生まれたからと考えると納得の行く範囲であるし、少なくとも自分には違和感はなかった。作者の趣味により、主人公が水冷エンジンを嫌っていたり、変な形の飛行機、空母、巡洋艦が大ライヒに生まれていたりするけど、それでも勝ちには行かせてくれない泥沼。ファッキンゴッドは悍しい所業をブチかましたあとは今の所空気だし、赤は何処にでも湧くし、皇女殿下は今日も前線を飛び回ってる、幼女は後方勤務を鉄火の下で叫んでるし、タカキモガンバッテルシ、うん、いつものことだな。今後が気になる作品。▼読む際の注意事項などまだ未完結である点。解説はあるがところどころに専門用語が出てくる点。この話にキャッキャウフフな可愛い幼女(真)はいません。内務希望の可愛いおっさん(ガワ幼女)はいます。この話に蝶と花を愛でる麗しい姫君はいません。内政戦略や水冷エンジンの欠陥性について語り出す近代史専攻のおっさん(ガワ無乳)はいます。上にはいますが団長はキボウノハナーしません。
推薦:バリカッサイ 評価:★ (参考になった:43/ならなかった:1)
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