推薦作品:Muv-Luv Alternative ~take back the sky~ 原作:原作:Muv-Luv Alternative
原作では物語が始まる前に退場していた存在である『BETAの侵攻を受ける世界』の白銀武。本来なら死のその時まで生地を離れなかった筈であったのに、並行世界の記憶を夢という形で垣間見たことが、齢10歳にし... (全文表示)
原作では物語が始まる前に退場していた存在である『BETAの侵攻を受ける世界』の白銀武。本来なら死のその時まで生地を離れなかった筈であったのに、並行世界の記憶を夢という形で垣間見たことが、齢10歳にして当時のBETA大戦の最前線、インド亜大陸へと彼を向かわせることになる。そこで出会う数多の人々と共に、笑い、泣き、血反吐を吐き、悩んで、傷ついて、苦しんで、それでも歯を食いしばって立ち上がって歩き出す武。色んなモノをなくしながらも全てを背負い、やがて幼き少年は鋼の衛士となって、故郷にして運命の地『横浜』へといざなわれていく。この作品の何に一番惹きつけられるか。それはもはやオリジナルと言っていいほど原作から乖離した展開を描きながら、原作ファンである自分をして「これは紛れも無く『マブラヴ』だ」と感じさせる点。例えば本作中にこういう内容の記述がある。――人が自ら変わろうとするのは『希望』ではなく『絶望』ゆえである――まりもの死によって絶望し、逃げて、逃げた先でもまた絶望の罠に打ちのめされ、それでも立ち上がり覚悟と立脚点を定めた原作の武と同じように。本作の幼い武も何度も苦すぎる敗北を味わい、目を背けたくなる現実に晒され、時には逃げたくなろうと、周りの手を借りつつ己を叱咤し前を見据えて歩き出す。この物語を読むにつれ感じたものは、原作のテキストを読み進めながら熱く動かされた感情と正に同質のもので。だからこそ「紛うことなきマブラヴである」と。加えて脇を固めるオリキャラを含む数多の登場人物達。特にサーシャ・クズネツォワを始めとするクラッカー中隊の面々が非常に魅力的。彼らも葛藤や焦燥、慟哭を抱えながら、残酷な世界を生き抜いていく。例え互いの立っている場所が遥か遠く離れていようとも、振り向けば志を同じくし歩みを止めない仲間、いや家族がいるから。家族でも、家族だからこそ見ている前で無様は晒せない、負けられない。彼らもまた紛うことなき『マブラヴ』の世界の住人であると思う。そんな白銀武が、かけがえのない仲間たちと綴る「あいとゆうきのおとぎばなし」。マブラヴファンなら、読んで損した気分にはならないと思う。▼読む際の注意事項など何せ370万文字、薄めの文庫本なら約30冊分にもなるため、読了まで相当の時間が掛かる。なので、ハマると実生活に影響が出る可能性も……。
推薦:藤堂 評価:★ (参考になった:74/ならなかった:3)
推薦作品:重頭脳級掲示板 原作:原作:Muv-Luv
最近流行りの掲示板形式SSで、無事完結しました。俺らと愛すべきイッチを楽しもう。▼読む際の注意事項など最後まで感想欄を開くな、絶対だぞ!?(最終通告)ハーメルンの仕様か、うっかり感想を開く... (全文表示)
最近流行りの掲示板形式SSで、無事完結しました。俺らと愛すべきイッチを楽しもう。▼読む際の注意事項など最後まで感想欄を開くな、絶対だぞ!?(最終通告)ハーメルンの仕様か、うっかり感想を開くと"最新の全体感想"が表示されてネタバレになる恐れがある。リアルタイムでSSとほぼ実況的に感想欄が同期するので、読んだ後に感想欄で二度美味しいはずが鮮度物になるのが非常に残念(運営様頼む
推薦:メタルマッチ 評価:★ (参考になった:15/ならなかった:1)
同原作推薦一覧