推薦作品:銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版) 原作:原作:銀河英雄伝説
原作の歴史に名を刻むヤンやラインハルト、その部下達のような英傑ではなく前の人生ではエルファシルで逃亡して悲惨な人生を送り、逆行した主人公の視点から描かれる銀河英雄伝説。原作では愚将扱いされたドー... (全文表示)
原作の歴史に名を刻むヤンやラインハルト、その部下達のような英傑ではなく前の人生ではエルファシルで逃亡して悲惨な人生を送り、逆行した主人公の視点から描かれる銀河英雄伝説。原作では愚将扱いされたドーソン、パストーレと言った人物たちもその階級まで至れたという事は有能な部分もあったはずという事で再評価がされている。主人公は原作では自由惑星同盟を滅ぼした存在とされているトリューニヒト派閥に属しているので原作で再三言われていた人それぞれの正義、視点が違えば評価は変わるというのが良く出ているまた凡人視点から見ることでヤンやヤン艦隊の面々などの歴史に名を刻んだ英雄達のすさまじさが改めて実感できるとにかく人それぞれの正義、美点と欠点は表裏一体という事が良く描写されている作品。敵対派閥であるヤン艦隊の面々等の問題点も描きつつ、決してそれだけに終わらず彼らの原作で描かれていた美点、魅力も描かれているし主人公の所属するトリューニヒト派の面々の愚行とされた行動にもきちんとした理由を与えつつ原作で描かれていた彼らの問題点も描いている非情に描写が公正な作品と思える▼読む際の注意事項など・原作で描かれていない部分の設定が作者様の補完という形でされている・フォークなどがもはや原作とは別人に思える可能性がある・原作後のイゼルローン共和政府の面々が状況的にあまりに厳しくその後の自治政府の運営が上手く行かなかったという設定なのでその辺が引っかかる人には合わないかもしれない
推薦:ライアン 評価:★ (参考になった:31/ならなかった:2)
推薦作品:ビッテンフェルト提督の麗しき結婚生活 原作:原作:銀河英雄伝説
全32話完結の長編銀英伝2次創作。あの猛将ビッテンフェルトが病弱で純真可憐な乙女な令嬢と婚約する運びに。しかしその令嬢は実は前世でコンサルをしていた転生者で…。そんな猪武者には想像もつかない性... (全文表示)
全32話完結の長編銀英伝2次創作。あの猛将ビッテンフェルトが病弱で純真可憐な乙女な令嬢と婚約する運びに。しかしその令嬢は実は前世でコンサルをしていた転生者で…。そんな猪武者には想像もつかない性格・嗜好・能力全てが全く異なる侯爵令嬢との恋愛模様が、銀英伝作品にしては読み始めやすい10万字程度で纏まって描かれます。そして恋愛描写のみではなく、家庭を持ち進化した猪武者が「国務尚書」にまで登り詰める。その躍進していく過程もしっかり描写されているので是非ご期待下さい。主人公となる侯爵令嬢は銀英伝は原作一巻途中で挫折してほぼ知識は皆無。当然誰が死んで誰が生き残るのかが分からない状態での唯一の知識は「作者が殺し忘れた」というまとめサイトのビッテンフェルト評で。そしてこれからラインハルトによる血で血を洗う内乱が待っていることを知る主人公はビッテンフェルトと結婚した程度で自分の家と領地が無事で済む訳はないことから専門書や公的に提供されるデータを収集し、艦隊戦用のシミュレーターまで手に入れて夫が戦争に行く間に只管書斎に籠る日々を送る。そしてビッテンフェルトが軍務から家に帰ってくると、夫婦で「勉強会」を行い万が一でも戦場で戦死しないように政治経済から艦隊の運用まで議論する結婚生活が始まって。軌道に乗った頃は「早く殺し過ぎた」真逆の運命を背負った青年キルヒアイスと、自分と同じ転生者であるフェルナーと出会い破滅を防ぐための計画を進めていきます。本作はそんな転生者たちの計画が齎したIFルートの銀河帝国が辿る歴史が新鮮で、夫婦の勉強会の結果ただの猪武者とは最早誰も言えなくなったビッテンフェルトが格好いい。銀英伝を戦後まで綺麗にまとめ上げビッテンフェルトの魅力も分かる良作です。(同内容を自サイトでも投稿しています)
推薦:夜市よい 評価:★ (参考になった:8/ならなかった:1)
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