推薦作品:エラゴン 〜新たなる世界〜 原作:原作:ゼロの使い魔
作者の意図しているように、ゼロの使い魔とドラゴンライダーシリーズを読んだことがない読者にも、確かにオススメできる。展開は丁寧に広げられ、文章は読みやすい。少年少女(ここでは少女がメインだが)とドラ... (全文表示)
作者の意図しているように、ゼロの使い魔とドラゴンライダーシリーズを読んだことがない読者にも、確かにオススメできる。展開は丁寧に広げられ、文章は読みやすい。少年少女(ここでは少女がメインだが)とドラゴンが良きパートナーとなって互いに成長し、世界へ繰り出していく様は実に清々しいと個人的に感じているのだが、あなたもそう感じてくれるに違いない。そのようなジュブナイル作品に求められがちな要素を満たしてくれているのが推薦点だ。両者の原作を尊重している姿勢が見受けられるし、ゼロの使い魔二次創作での醍醐味である「平賀才人と出会わなかったルイズ」の魅力を如何に引き出していくか、という点で話の滑り出しがスムーズであるのも良い。ファンタジーを愛する読者に広く推薦したい。▼読む際の注意事項など更新が止まってしまっている。この点だけが実に惜しい。作者には、ぜひ気が向いたら更新を再開して欲しいと思う。ドラゴンに憑りつかれた大勢の読者があなたの更新を待っている。
推薦:Plantation Evening 評価:★ (参考になった:3/ならなかった:2)
推薦作品:ただの使い魔には興味ありません!【習作】 原作:原作:ゼロの使い魔
『ゼロの使い魔』二次創作。才人のキャラ改変、それに伴い物語を再構成したもの。主な登場人物は土塊のフーケ騒動(原作1巻)まで。オリキャラ・その他版権キャラなし(ハルヒはあくまでも設定だけ)。 全18話... (全文表示)
『ゼロの使い魔』二次創作。才人のキャラ改変、それに伴い物語を再構成したもの。主な登場人物は土塊のフーケ騒動(原作1巻)まで。オリキャラ・その他版権キャラなし(ハルヒはあくまでも設定だけ)。 全18話、約15万字で完結済み。 序盤は何てことない、才人のキャラが少々(?)変わっているだけのどこにでもあるほぼ原作沿い二次か……と思うかもしれない。中身がネタとギャグに満ちていることからも、ストーリーに関してはあまり期待できそうにないように思えてしまうのだ。 しかし、あるいはそう思わせることこそ作者の狙いなのか。正直、私も半ばまでは「特徴的ではあるが凡作止まりか」と評価を下そうとしていたのだが、終盤に待つ急展開に良い意味で唸ってしまった。 ネタで油断させておいてのどんでん返しだ。まさか原作通りであることを伏線にするとは……と、あまり書くとネタバレになるので難しいのだが、タグに『探偵』とあるところから色々想像しておいてほしい。 次に、キャラについて。 才人には涼宮ハルヒに登場するキャラの設定を色々ぶち込んだ上に、やたらと知的で能力が高い人物像に仕上がっている。 そして才人がやたらと紳士的であるためか、ルイズの反発が少なく、最初からほぼデレている(というよりは「異性として意識している」と言ったほうが正しいか)。才人に手玉に取られるデレルイズに存分ににやにやするといい。 また、作風や文体にも言及しておこう。 初っ端からそうであるように、剽軽な文章がメインで、ネタが随所に散りばめられている。シュールな笑いを誘うこともあれば、良くも悪くも物凄く馬鹿馬鹿しいものもある。 それらを小気味いいと感じるか引いた目で見るかは好みが分かれるところか。終始こんな文体なので、合わない人には少々手が出にくいかもしれない。その辺りは第2話くらいまで読んで判断すると良い。文章そのものは決して下手ではなく、むしろ意外と描写が適切だったりするのでさほど苦痛は感じないとは思うのだが。 言いたいのは、文章やネタの好みはともかく、内容については序盤で判断せずに最後まで読んでほしいということだ。 このレビューを見た後だと身構えてハードルが高くなってしまっていることだろうが、それすらも越えてくれる作品だと私は信じている。
推薦:祐茂 評価:★ (参考になった:10/ならなかった:8)
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