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推薦作品:布都姫、安らかに眠れ 原作:原作:東方Project
キーパーソンは物部布都の兄、物部守屋。彼とその妹である物部布都との確執に焦点を当てた作品です。1話完結ながらも文章構成が上手く、登場人物の心情などがわかりやすく描写されています。▼読む際の注意事... (全文表示)
キーパーソンは物部布都の兄、物部守屋。彼とその妹である物部布都との確執に焦点を当てた作品です。1話完結ながらも文章構成が上手く、登場人物の心情などがわかりやすく描写されています。▼読む際の注意事項などオリキャラとして、物部守屋、蘇我馬子、蘇我蝦夷が登場します。また、物部布都が推しの方にはおすすめできません。
推薦:鬼如月 評価:★ (参考になった:23/ならなかった:0)
推薦作品:小悪魔日記 ~悪魔に『小』がつく幾つかの事情~ 原作:原作:東方Project
まずはじめに断っておくがこの物語に「可愛らしいキャラクター」などというものはいない。萌えだのハーレムだの百合だのこあパチェだのを求めているのなら悪いことは言わない、回れ右してしまうことだ。事の起... (全文表示)
まずはじめに断っておくがこの物語に「可愛らしいキャラクター」などというものはいない。萌えだのハーレムだの百合だのこあパチェだのを求めているのなら悪いことは言わない、回れ右してしまうことだ。事の起こりは原作開始よりずいぶんと昔(作中のガジェットからするとおそらく19世紀のイギリス)、どこかの路地裏でホームレス同然の暮らしをしていた名もない小悪魔を、使い魔の素養がある生き物を探していたパチュリーが拾うところから始まる。紆余曲折の末、魔法使いの弟子としてパチュリーに師事することなった小悪魔を語り部とし、この二人による会話のみで物語が進んでいく……のだが、タグにある「ガールズトーク」とやらを真に受けると手酷いしっぺ返しを食らうこと請け合いである。この作品に、そんなだだ甘な部分は微塵も存在はしていない。全体に退廃的で不道徳な雰囲気が漂う本作はざっと文章を拾ってみても、>いつでもいずこもどこでもかしこも、人の世こそが“まこと”の苦界>“みかど”も“こじき”も死ねば土>信じる者は馬鹿をみて疑う者は縛り首───これ宗教のみならず世の中の基本です等の皮肉と嫌味に満ち満ちており、それらはときに意地悪い笑いを誘うこともあればときに頷かされるところもある(原作にもよくある話ではある)▼読む際の注意事項など上記の通り物語の主人公である(はず)の小悪魔、これがまったく可愛くないのでテンプレートな萌えキャラ求めてるならやめておくべき。なにせこの小悪魔ときたら性格は擦れきっており言動も実に下種くさく、主であるはずのパチュリーを口先では敬っている風でありながら、腹の底ではパチュリーを利用することしか考えていない。もう一人の主人公であろうパチュリーもこれまた可愛くない。常に疲れきり諦観しきった態度を崩さず、必要ないと考えれば自分の身体さえ切り捨てる。当然のことながら小悪魔のことも役に立つ道具くらいにしか考えてはいない。こんな連中のやりとりに萌えや可愛らしさを求めるなんて無駄もいいところだろう。だがそれがいい。彼女たちはまったく可愛らしくない。人によっては嫌な女にしか映らないだろう。それゆえに魅力的である。彼女たちは決して読み手に媚びない。それは誰かの求める、都合のいい可愛さだけを振りまくマネキンであることを否定し「確立した一つの人格という意味でのキャラクター」として物語世界に生きているからである。優先されるのは常に自分の都合だけ、わざわざ他人に可愛いと思われようだなんて思いもしないだろうし、そんなものを求めたところで彼女たちには鼻で笑われてしまうことだろう。それがたまらなく魅力的である。内容がガールズトークの名を騙る皮肉と嫌味の応酬なので生理的に受け付けない人もいるかもしれないが、原作にも見られる皮肉のスパイスが効いた言葉遊びが楽しめる人ならばむしろ大歓迎だろう。また凝った言い回しにまぶされた皮肉のスパイスや、そこかしこに散りばめられた往年の名作STG、映画、漫画等のネタを探してニヤリとしてみるのも一興だ。
推薦:伏頼 評価:★ (参考になった:24/ならなかった:7)
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