推薦作品:■■■■は勇者である。 原作:原作:結城友奈は勇者である
▼あらすじ 西暦末期、乃木若葉達が四国で闘っていた頃。 「東京」にも、一人だけ『勇者』はいた。幼い少女でありながら、強い意思と慈愛の心を持ち、人々を先導し希望を与えられる勇者が。 だが... (全文表示)
▼あらすじ 西暦末期、乃木若葉達が四国で闘っていた頃。 「東京」にも、一人だけ『勇者』はいた。幼い少女でありながら、強い意思と慈愛の心を持ち、人々を先導し希望を与えられる勇者が。 だが、その勇者の力は弱かった。四国や諏訪の勇者達と比べると、明らかに劣るものでしかなかった。もし、闘うのが彼女一人であったならば、東京の人類はあっという間に全滅していただろう。 しかし、そうはならなかった。彼女には、共に闘う『英雄達』がいた。 「自衛隊」。日本の本来の守護者でありながら、バーテックスに対抗する術を持たず、殺られるばかりであった彼ら『自衛官達』にも、東京の神様は力を授けてくれた。それは、敵を倒すにはあまりに貧弱な力であったが、勇者と共に闘い、彼女を支援するには十分であった。彼ら一人一人の、命を犠牲にして。 これは、滅びの確定した物語。『勇者』も『英雄達』も、いつかは天の神に滅ぼされる運命であり、その名を後世に残す事も無い。だがそれでも、『彼女』と『彼ら』が、その魂を燃やし尽くして行った最後の「足掻き」には、きっと意味はあるはずである。▼読む際の注意事項など これはあくまで、「東京」における物語であり、原作組の登場は(番外編を除いて)絶望的である。 だが、この小説を読み終えた時。原作主人公達の活躍の裏で、このような闘いがあったのではないかと想像を膨らますに至れたならば、作者の望みは達成されているのではないかと愚考する。
推薦:イージスブルー 評価:★ (参考になった:9/ならなかった:5)
推薦作品:勇者史外典:男たちは自衛官である 原作:原作:結城友奈は勇者である
結城友奈は勇者である(ゆゆゆ)シリーズでは、護国思想や軍艦のプラモ、人名(“東郷”美森や“乃木”園子)、「防人」といった、かつての日本軍に関連するネタがしばしば登場する。 それにより、旧日本軍が... (全文表示)
結城友奈は勇者である(ゆゆゆ)シリーズでは、護国思想や軍艦のプラモ、人名(“東郷”美森や“乃木”園子)、「防人」といった、かつての日本軍に関連するネタがしばしば登場する。 それにより、旧日本軍が担っていた「人々の守護者」としての役割を、勇者達が受け継いでいることが示唆されている。 だがその一方、旧日本軍解体後60年以上に渡り「人々の守護者」であった自衛隊の存在は、ほとんど語られていない。 西暦ではやられ役としてチラッと登場する程度であり、神世紀では存在自体が忘れられている。 では天の神襲来後、彼らはただ負けるだけの存在でしかなかったのだろうか? これは、語られなかった自衛官達の物語である。 武器が効かず、大勢の仲間を殺されながらも生き延び続け、自らにできることに全力を注ぎ、人々を守ろうとした者達の物語。 そして、そんな彼らに出会った者達の物語。 それらを自衛隊出身の作者は、知識と経験を基に精緻な描写で描き出している。 天の神に壊され、滅びかけた世界において、彼らは、確かにそこにいた。 ぜひ本小説を読み、彼らの戦いに思いを巡らせて頂きたい。
推薦:イージスブルー 評価:★ (参考になった:9/ならなかった:0)
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