推薦作品:巫女転生 -異世界行っても呪われてる- 原作:原作:無職転生
昔々、日露戦争あたりの時代から土着神の巫女が土着神に祟り殺され転生します。私は祟り殺されてしまった動機に惹かれ読みましたが、一番この小説のすごいところは、転生者が幼児期でも、苦も無くむしろどんどんと... (全文表示)
昔々、日露戦争あたりの時代から土着神の巫女が土着神に祟り殺され転生します。私は祟り殺されてしまった動機に惹かれ読みましたが、一番この小説のすごいところは、転生者が幼児期でも、苦も無くむしろどんどんと物語にのめり込ませてくれるところです。 よくあるネット小説では、幼児期で賢すぎて違和感を感じたり、周囲の反応が不自然だったり、ストーリーにやや矛盾を抱えることがよくあるのですが、本小説は全く感じませんでした。 主人公は貧民で、熱病で足が動かず家に縛り付けられていて、また日露戦争時代という大昔だったため、主人公に知恵はなく倫理観も全く違います。 主人公にあるのは土着神を恐れ敬う信心深さと、飢餓や天災をただ粛々と受け入れなければならないという処世術です。 これが幼児期のころと噛み合っており、知識がなくても違和感がなく、突然祈り出すという奇行も幼児ということでだれも疑問に思わず、そして自身や家族を害するものは容赦なく始末するということもたやすく受け入れることができます。違和感がないのは作者のストーリー構成の巧みさからでしょう。 無職転生の二次創作としても面白く、主人公はルーデウスの妹、グレイラット家の長女として転生します。主人公の影響で原作と大分乖離しています。今はフィットア領転移事件の真っただ中で、どう転ぶか楽しみです。 無職転生を知っている人は読んで損はありません。ぜひ見てください。▼読む際の注意事項など 無職転生を読んでいないと分からない部分がたくさんあると思います。
推薦:愉悦部出身 評価:★ (参考になった:15/ならなかった:1)
主人公は、現代日本の100年以上前、明治の頃にとある寒村で“本物”の神の巫女業(厳密には少し違うかもしれないが、あえてこう表現する)をしていた女性が転生した原作には居ないルディの3つ年下の妹になりま... (全文表示)
主人公は、現代日本の100年以上前、明治の頃にとある寒村で“本物”の神の巫女業(厳密には少し違うかもしれないが、あえてこう表現する)をしていた女性が転生した原作には居ないルディの3つ年下の妹になります。この作品は、基本的にこの妹の視点で語られるのですが、その描写が素晴らしい。上記したように、主人公の中身は、100年以上も前、それも地方の寂れた村で巫女をしてたような人なので、当然現代日本人とは価値観や常識など、色々違ったり足りなかったりするのですが、その描き方が非常に詳しいのにも関わらず、とても読みやすく纏められています。加えて、主人公は“本物”の神様に、転生してなお憑れており、魔法が当たり前の無職転生世界にあって、なお異質異常なチカラの数々を持っていますが、そのチカラの描写の仕方も上手く、凄さより恐ろしさ悍ましさが際立ちます。例えるなら、ホラー映画の幽霊、怪奇現象のような“現象”を任意で起こせるチカラです。などなど、要素だけをあげると、取っ付きづらさを感じるかもしれませんが、この作品の一番の魅力は、主人公を始めとした登場人物全員の素朴で生き生きとしたキャラ描写でしょう。原作主人公のルディは、前世の体験を引き摺ってブエナ村で、あまり同世代との交流を広げられなかったのですが、この作品では、転生者でありながら天然で穏やかな気質故に同世代みんなと友達になり、ルディもその輪に自然と混ざることが出来ています。その子供達との交流、加えて村人達との交流の描写の仕方が非常に匠であり、まるで日常系アニメを見てるようにホッコリした気持ちになります。そうした描写がしっかりしているが故に、主人公には、どうかこのまま何も恐ろしいことなく穏やかに過ごして欲しいと心から願ってしまうくらいに感情移入出来てしまいます。(ルディの妹でフィットア領に住んでる限り不可能なんすけど・・・)▼読む際の注意事項など主人公は昔の日本人、それも因習に囚われまくったクソ田舎の日本人の転生者故に、現代的TPO、コンプライアンスなど知る由もない人間です。故に、結構な頻度でナチュラルに差別用語などが出てくることがあります。そういうのが、どうしても受け付けない方は、ご注意ください。
推薦:たまじ 評価:★ (参考になった:14/ならなかった:2)
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