推薦作品:銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(新版) 原作:原作:銀河英雄伝説
原作の歴史に名を刻むヤンやラインハルト、その部下達のような英傑ではなく前の人生ではエルファシルで逃亡して悲惨な人生を送り、逆行した主人公の視点から描かれる銀河英雄伝説。佐官や将官にまで出世できるよ... (全文表示)
原作の歴史に名を刻むヤンやラインハルト、その部下達のような英傑ではなく前の人生ではエルファシルで逃亡して悲惨な人生を送り、逆行した主人公の視点から描かれる銀河英雄伝説。佐官や将官にまで出世できるような人物に真の無能はいるはずがないという事で原作において無能扱いされているドーソン、フォークと言った人物たちの再評価がなされ、またヤン達は紛れもない英雄であるという前提でだからこそヤン達英雄から見ると卑小に見える存在も俗人から見ると評価は変わるという事で多くの同盟市民が熱狂したカリスマと言う事でトリューニヒトの魅力も描かれている。その上で平時ならば有能である存在が無能とされてしまう程に原作の英雄達は凄まじかったという形でヤンやラインハルトを始めとする英傑たちの凄さが描かれている。主人公は俗人であり、ヤンやヤンファミリーは紛れもない英傑として描かれているため英雄の視点ではない俗人の視点を通す事で英雄の凄まじさや原作に措いてはただの愚物とされたような人々にも彼らなりの正義や道理があったという事を描いている作品である。▼読む際の注意事項など・原作を元に作者様が解釈した独自設定などがある・前述したとおり歴史に名を残さなかったような人物にもスポットライトを当てる作品なので 原作では登場していないオリジナルキャラクターが多数存在する
推薦:ライアン 評価:★ (参考になった:42/ならなかった:7)
推薦作品:はぐはぐオズぼんとの軌跡 原作:原作:英雄伝説
ユミルを治める領主シュバルツァー家の長男たるリィン・シュバルツァーはある悩みを抱えていた。それは自らが捨て子であり、今の両親の本当の息子ではないという切実なものであった。養父たるテオ・シュバルツ... (全文表示)
ユミルを治める領主シュバルツァー家の長男たるリィン・シュバルツァーはある悩みを抱えていた。それは自らが捨て子であり、今の両親の本当の息子ではないという切実なものであった。養父たるテオ・シュバルツァー、養母たるルシア・シュバルツァー、そして義妹であるエリゼ・シュバルツァーの彼に対する愛情に一切の偽りは存在しない。しかし、それでも実の両親に捨てられたという事実は幼い彼の心を苛んでいた。そんなある日、彼は義妹を助けるため自身の秘められた力を解放し、子どもの身では到底覚束ないような魔獣を打倒する。彼自身も知らなかった秘められた力、それは彼の心にある納得を齎す。こんな気味の悪い力を持っていたからこそ、自分は実の親に捨てられたのだと。そうしてリィン・シュバルツァーの心の中には拭い難い自分は「捨て子」なのだというコンプレックスが生まれ、どこか自己評価の低い青年となっていく……というのが原作の流れなのだが、当作ではそこである声が響く。 「フフフ、息子よ。初めまして」と。目を向けてみればそこには不思議な事に自国の宰相そっくりの顔をした人形の姿が。そうして彼はその家族には見えずに自分にしか見えない(後々本人以外にも見える人物も一部だが現れる)「オズぼん」と名乗る自分の父親の人格を持った彼から、父が自分を手放さざるを得なかった理由を教えられ、自分は「疎まれたから捨てられた」のではなく「愛されていたからこそ今の家族に託された」のだという事を知る。そうしてコンプレックスを抱く事無く、健やかに成長したリィン・シュバルツァーは生来のお人好しさはそのままに「自由闊達」という言葉を体現するかのように、そのお人好しさから全力で人助けを行いながらも、破天荒ぶりで周囲を振り回していくというのが大まかな作品の流れである。その性格の違い、何よりも彼の左腕に存在する一部の人間にしか見えないオズぼんの存在によって原作とは大きく異なる展開が繰り広げられ、原作をプレイした者たちにも飽きない展開が繰り広げられており、ある種の劇薬たるリィンと接する事で原作キャラ達の魅力もしっかりと描かれている良作である。▼読む際の注意事項など
推薦:ライアン 評価:★ (参考になった:37/ならなかった:2)
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