推薦作品:巫女転生 -異世界行っても呪われてる- 原作:原作:無職転生
主人公は、現代日本の100年以上前、明治の頃にとある寒村で“本物”の神の巫女業(厳密には少し違うかもしれないが、あえてこう表現する)をしていた女性が転生した原作には居ないルディの3つ年下の妹になりま... (全文表示)
主人公は、現代日本の100年以上前、明治の頃にとある寒村で“本物”の神の巫女業(厳密には少し違うかもしれないが、あえてこう表現する)をしていた女性が転生した原作には居ないルディの3つ年下の妹になります。この作品は、基本的にこの妹の視点で語られるのですが、その描写が素晴らしい。上記したように、主人公の中身は、100年以上も前、それも地方の寂れた村で巫女をしてたような人なので、当然現代日本人とは価値観や常識など、色々違ったり足りなかったりするのですが、その描き方が非常に詳しいのにも関わらず、とても読みやすく纏められています。加えて、主人公は“本物”の神様に、転生してなお憑れており、魔法が当たり前の無職転生世界にあって、なお異質異常なチカラの数々を持っていますが、そのチカラの描写の仕方も上手く、凄さより恐ろしさ悍ましさが際立ちます。例えるなら、ホラー映画の幽霊、怪奇現象のような“現象”を任意で起こせるチカラです。などなど、要素だけをあげると、取っ付きづらさを感じるかもしれませんが、この作品の一番の魅力は、主人公を始めとした登場人物全員の素朴で生き生きとしたキャラ描写でしょう。原作主人公のルディは、前世の体験を引き摺ってブエナ村で、あまり同世代との交流を広げられなかったのですが、この作品では、転生者でありながら天然で穏やかな気質故に同世代みんなと友達になり、ルディもその輪に自然と混ざることが出来ています。その子供達との交流、加えて村人達との交流の描写の仕方が非常に匠であり、まるで日常系アニメを見てるようにホッコリした気持ちになります。そうした描写がしっかりしているが故に、主人公には、どうかこのまま何も恐ろしいことなく穏やかに過ごして欲しいと心から願ってしまうくらいに感情移入出来てしまいます。(ルディの妹でフィットア領に住んでる限り不可能なんすけど・・・)▼読む際の注意事項など主人公は昔の日本人、それも因習に囚われまくったクソ田舎の日本人の転生者故に、現代的TPO、コンプライアンスなど知る由もない人間です。故に、結構な頻度でナチュラルに差別用語などが出てくることがあります。そういうのが、どうしても受け付けない方は、ご注意ください。
推薦:たまじ 評価:★ (参考になった:14/ならなかった:2)
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