全51話完結のハリポタ×東方クロスオーバー作品。
ホグワーツに入学した”完全で瀟洒な従者”十六夜咲夜の活躍を描いていく、
ハリポタと東方のキャラクター達が見事に調和しているクロスオーバー作品です。

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全51話完結のハリポタ×東方クロスオーバー作品。
ホグワーツに入学した”完全で瀟洒な従者”十六夜咲夜の活躍を描いていく、
ハリポタと東方のキャラクター達が見事に調和しているクロスオーバー作品です。

幻想郷に転移する前の紅魔館にホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証が到着。
レミリアの勧めもあって咲夜はホグワーツに入学し、
ハリー・ポッターと一緒にグリフィンドールに組分けを受けることに。
そこから彼女の特異な時間を操る能力を以て、ホグワーツで見事な活躍を見せていきます。

本作は先ずそんな咲夜さんのホグワーツでの活躍が魅力的で、
先ず最初の賢者の石編から完璧に決まっていたキメ台詞が格好いい。

「だとしたらパーフェクトです。先生。ハリーは生きていますし、クィレルさんも死んでいない。そしてヴォルデモートは『復活しない』」

好き放題やれというレミリアのオーダーを元に、
ホグワーツで「キリングマシーン」や「デンジャラスクイーン」と呼ばれるまでに
やりたい放題やっていく彼女の完璧なメイドぶりをご覧ください。

そして本作ではそもそもレミリアが何故咲夜が紅魔館を離れてホグワーツに行くことを許して、
魔法界に戦争を起こしその時に放出される魔力と戦死した人間の魂を使って何を企むのか
というレミリアの野望によるクロスオーバーならではの壮大なストーリーも必見で、
ここでこう繋がるのかと真相が明らかになった時の驚きが忘れられません。
そんなクロスオーバーならではの魅力も伝わる本作を是非一読してみて下さい。

主人公は半純血のスリザリン。
彼は、二次創作主人公にありがちな能力をまったく持ち合わせていません。例えば、卓越した戦闘力だったり、寮を跨いで皆に好かれる社交力だったり、オリジナル魔法やアイテムの創作力...
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主人公は半純血のスリザリン。
彼は、二次創作主人公にありがちな能力をまったく持ち合わせていません。例えば、卓越した戦闘力だったり、寮を跨いで皆に好かれる社交力だったり、オリジナル魔法やアイテムの創作力だったり、はたまた何らかの特殊能力だったり…。
ハリーたちの物語の本筋に関わることも、原作における誰かの見せ場を奪うこともありません。上から目線の説教もしません。ヨイショもされません。

ただ彼には、それ以外に人並外れた資質があります。洞察力と思考力です。
何かと事件に巻き込まれるハリーたち、半純血の自分を庇護してくれるマルフォイ家、隠し事の多いダンブルドアや魔法省の大人たち…。
彼らの動きを分析材料として、校内で起きている事件の真相や、闇の勢力の動き、魔法界の課題について、膨大な考察を重ねていきます。

文章の形式としては、主人公の一人称視点からの、モノローグや原作キャラとの対話がほとんどです。
主人公がバトルしたり、他のキャラクター視点での描写が入ったりすることは(評価時点では)ありません。
しかし、文章を読んでいくと、「ハリーポッターにはこんな読み方があったのか」という驚きと、「確かにこの原作キャラはこういう考えしそう」「確かに魔法界にも問題あるよな」という納得が生まれます。

他の二次創作とは違ったベクトルの面白さがあると感じています。一般的な二次創作に食傷気味な方におすすめです。