まず前提として原作再構成物で、既に完結している作品です。
公式ではアニメ本編以前の時間軸において破綻した、巴マミと佐倉杏子の親密な師弟関係がもしも破綻せずにそのまま続いていたら、という所を出発点として...
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まず前提として原作再構成物で、既に完結している作品です。
公式ではアニメ本編以前の時間軸において破綻した、巴マミと佐倉杏子の親密な師弟関係がもしも破綻せずにそのまま続いていたら、という所を出発点として話が展開していきます。

現状で既に名作が多数存在するまどかマギカSSの中で、あえてこの作品を薦める理由は何か、推薦文を書こうと思うほどの魅力とは何なのか？という疑問もあるかもしれません。
ぶっちゃけて言うと、その魅力とはマミ杏です。

マミ杏などと安易に定型化してしまいましたが、お互いに支え合って、一緒に暮らして、姉のように母のように杏子に接するマミ、手作りのお菓子をねだってマミさんマミさんと甘える杏子、魔女に2人で立ち向かって時に傷付き、時に喜びあう、そう言った2人の関係が本当に心に染み入るような作品なのです。
あくまで原作の延長線上から始まる物語ではありますが、まどかマギカ本編が、まどかとほむらの関係性に起因し、収束した物語であるとするならば、この作品はマミと杏子の関係性に起因し、収束した物語となっています。

とりあえず1章から3章までを読んで見てください(2章はマミが杏子と出会うさらに前の話なので飛ばして3章後に読むのも可)。その頃には作品内での2人の行く末から目が離せなくなっているのは間違いありません。
そして最終話まで読み進めた後は、作品の中でひとつひとつ積み重ねられたマミと杏子の2人の関係の尊さに感じ入っているのではないかと思います。

特にネタ的にぶっ飛んでいたりするわけではなく、カテゴライズするとしたら、丁寧に描写された名作と言った感じです。


▼読む際の注意事項など
この作品は本編の再構成として読みはじめはとっつきやすく、物語展開のカタルシスもしっかりとある良い作品なのですが、マミと杏子以外の原作キャラの出番が中盤以降少ない事など、キャラ解釈も含めて一部キャラの扱いの悪さを感じるかもしれません(物語のキーパーソンである事は変わりませんが)。それに関連して、中盤以降の本編区間アフター部分のオリジナル展開が長いので、オリキャラ要素なども含めてそう言った展開を嫌厭し、読むのを躊躇する方も居るでしょう。
ただ上述の通り、序盤を読んだらそのまま2人の関係から目を離せなくなるような作品なので、オリ展開に入る前の時点で合う、合わないを判断する事が出来ると思います。

▼ストーリー
サッカーを消し去ろうとする未来からの刺客と戦うために、時空を超える旅をしている『松風天馬』率いる雷門イレブン。
彼らがいつものようにイナズマＴＭキャラバンに乗ってワームホールを通っている...
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▼ストーリー
サッカーを消し去ろうとする未来からの刺客と戦うために、時空を超える旅をしている『松風天馬』率いる雷門イレブン。
彼らがいつものようにイナズマＴＭキャラバンに乗ってワームホールを通っていると、突然巨大な黒い渦が現れキャラバンごと雷門イレブンは吸い込まれてしまったのです。

その後目を覚ました天馬が出会ったのは、声は響くのに姿の見えない一人ぼっちの少女。

「お願い……わたしたちを救って……あなたのその思いが、わたしたちの……わたしの希望だから……」

その言葉と共に授かった不思議なボールと共に彼がやって来たのは、天馬達が元いた世界とは全く違う別の世界。『魔法少女』と『魔女』が存在する世界。
その世界で天馬は、ふとしたきっかけでどこにでもいる普通の女の子、『鹿目まどか』と出会います。
そこから天馬達雷門イレブンは、魔法少女の物語に巻き込まれていくのです。

これは、少年少女が絶望を打ち砕き革命を起こす物語。



▼文章
全編通して三人称視点です。
『魔法少女まどか☆マギカ』での展開に、『イナズマイレブン』特有の熱血描写や超次元サッカーがうまく混ざり合う事で、希望を絶望で塗りつぶす物語から一変して、絶望を希望で打ち砕く物語になっております。
それこそ、読み終えた時にそよ風が吹くように爽やかな気持ちになれるでしょう。

それから、この小説にはOPとED(歌詞はなく曲名のみ)と次回予告が付いている上に、物語の構成もAパートとBパートに分かれているのが大半なので、アニメのように頭に思い浮かべられるかもしれません。

また、途中から前書きにキャラクター同士の台本形式での掛け合いが追加されます。



▼読む際の注意事項など
この物語は『イナズマイレブンGOクロノストーン』及び『魔法少女まどか☆マギカ』のクロスオーバーですが、片方だけしか知らなくても楽しめると思います。
まどか☆マギカについては再度の説明となりますが、本編そのままの描写が多いので見なくてもどういうものかよく分かります。
もちろん雷門イレブンの介入により、本編とは大きく逸れていくのですが。

イナズマイレブンGOについては、話の流れで説明されるところもありますが、要点だけなので本編を見るかゲームをプレイした方がより分かりやすいかもしれません。
特に、彼らの放つ必殺技については直接見た方が理解が早いと思います。

物語の流れで思春期の少年少女同士の掛け合いが多いですが、はっきりと描かれている恋愛描写は原作と同様、『美樹さやか』周りのみです。
ただし、各々の少女に対応する人物はいます。例えば天馬とまどかなど。
他にもありますがその組み合わせがどんなものなのかは、直接確かめて下さいませ。

現在まどか☆マギカ編が『一旦』終了して、おりこ☆マギカ編が進行中です。
なぜこうなっているのか、だったら『あれ』はどうなっているんだ、と言った疑問は物語内で解答が出ているのでそちらをご覧下さい。

また、この推薦を書いている時点で40話あり、さらに1話1話長いです。
ですので、時間がある時に少しずつ読んでいくのをお勧めします。

そしてこれが1番肝心な事なのですが、この物語は現在1年に1～2話のペースで書き記されています。
遅いと感じられる人がいると思われますが、作者さん曰く結末は既に決まっている(要約)との事ですので、のんびりと続きを待ちましょう。



もし、ここまで読んでくれた皆さんがサッカー少年と魔法少女が繰り広げる革命の物語に興味を持ってくれたのなら、長い事追っている一読者としてとても嬉しく思います。
これを読んでくれた方が少しでも、この物語に興味を持ってくれますように。