とある実況者が「lobotomy corporation」「library of ruina」「limbus company」の世界を舞台としたゲームを実況プレイする物語。
「RTA風」とタグ付けされ...
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とある実況者が「lobotomy corporation」「library of ruina」「limbus company」の世界を舞台としたゲームを実況プレイする物語。
「RTA風」とタグ付けされるタイプの「現実世界とゲーム世界が第四の壁で完全に分断されている世界観」ではなく、プレイヤーがゲーム内のNPCキャラと会話できるタイプのいわゆる「ＶＲゲーム」もののジャンルに近い。

原作ありの作品だが、
・作中の戦闘システムが原作ゲーム準拠ではない（ダクソライク風になっている？）
・プロローグで「library of ruina」終盤に出てくるネームドキャラに襲われる強引な展開がある。
・「library of ruina」編（７０話以降）まで、致命的なネタバレは出てこない

等、原作を知らないほうが純粋に楽しめるのではないかと思われる内容になっている。
しかしそんな細かい欠点が気にならないほどに「lobotomy corporation」編のストーリーのゲーム再現度が高く、
「怪物たちの世話をしてエネルギーの抽出をしつつ、脱走癖のある怪物や怪人を叩きのめして部屋に送り返す日常生活」
「機嫌を損ねても、機嫌をよくさせ過ぎても殺されてしまうような理不尽な怪物をおっかなびっくり世話をする毎日」
といった、実際に原作ゲームをプレイしているに感じる「ノリ」をダイレクトに感じさせるオススメの良作である。


▼読む際の注意事項など
７０話以降に「library of ruina」の致命的なネタバレが含まれているので、原作未プレイのままそこまで読まれた方はそこで中断されて「lobotomy corporation」「library of ruina」の原作をプレイまたは実況動画でストーリーを視聴することを推奨します。

都市伝説でお馴染みメリーさんを取り扱った創作は数多くあり、こちらの作品もタイトル通りメリーさんを扱った作品といえます。
またこういった創作物のメリーさんといえば元ネタ通り恐ろしい存在だったり普通の女...
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都市伝説でお馴染みメリーさんを取り扱った創作は数多くあり、こちらの作品もタイトル通りメリーさんを扱った作品といえます。
またこういった創作物のメリーさんといえば元ネタ通り恐ろしい存在だったり普通の女の子だったりチョロインだったりポンコツだったりと幅広く存在します。
今回紹介させていただくこちらの作品もなかなか変わった性格をしたメリーさんが登場します。
なんと、電話口の向こう側の相手に対して、日本各所の観光スポットを紹介するというDJ風メリーさんという奇抜なキャラクターとなっているのですが・・・

この作品のキモはそういったキャラクターの個性ではなく、ひとつの物語としての構成の上手さなのでしょうね。

一人の男とDJ風メリーさんの、電話越しのコミカルな会話から始まり、徐々にヒモ解かれていくメリーさんの真意や、別れの挨拶の意味。
細かなところに散らばった伏線など、完成度が高い。

この作品のタグにも書いてあることなのですが、全文一万字程度の文章量なので直ぐに読み切ることが出来るにも関わらず起承転結がしっかりしており、文章自体も読みやすい印象を受けました。
読もうと思えば１０分で読み切れるし、もう一度読み返せばなた新しい発見もあるやもしれません。

心にそっと寄り添ってくれるような余韻の残る、おすすめの一篇です。




▼読む際の注意事項など