物語はヴォルデモートとの戦いから２５年後。闇払い局局長となったハリーが、ホグワーツ２年生へと逆行する物語。

親友であるロンとハーマイオニーの夫婦喧嘩に巻き込まれたハリーは、それが原因で自分までジニ...
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物語はヴォルデモートとの戦いから２５年後。闇払い局局長となったハリーが、ホグワーツ２年生へと逆行する物語。

親友であるロンとハーマイオニーの夫婦喧嘩に巻き込まれたハリーは、それが原因で自分までジニーとこじれてしまいます。３人もうけた子供は元気に育ったものの、お調子者で陽気な長男ジェームズと真面目で神経質な次男アルバスは事あるごとにぶつかり、アルバスに至っては自分の名前を嫌い父であるハリーにも反抗期。戦いこそ終わったものの、それだけでは終わらない日常の中でハリーは疲労を重ねていました。
……そんな生活の中、ハリーはある日酒場でハーマイオニーと出会います。そして話すうちにふと漏れ出た「もし君と結婚していたら」の言葉。気まずくなって酒場を後にしたハリーは直後、事故に遭い気づけばそこはホグワーツの２年生になる前の夏休み。

在りし日に戻ったならば、同じことをなぞるだけじゃない。取り戻したい時間が、失った人がそこにある！ハリーのホグワーツ２週目が始まる！

そんなお話。


タイトルやあらすじでもっとライトな雰囲気かと思いきや、その予想はいい意味で裏切られます。しっかりとした文章に、違和感なく再現されたキャラクター達。そこから紡ぎ出される物語に気づけば引き込まれていました。
逆行後もハリーの回想や夢という形で今まで大人ハリーがたどってきた人生や経験した出来事に触れられる機会があるので、感情移入しつつ大人ハリーの渋みを感じることが出来ます。そして本編に沿う一方で挟まれるその過去話がまた面白い。ロックハートに関する回想ではちょっとしんみり。
推薦を書いている現時点ではまだ５話ですが、続きが気になってしょうがない読み応えです。

もし「読みたい雰囲気と違うかも」と思って未読のままの方がいれば是非！
大人ハリーが今後どう立ち回っていくか、ハーマイオニーとの関係含めて注目です。




▼読む際の注意事項など

原作のカップリングが変わる可能性有り。

　ネタのようなタイトルにも関わらず、ハーメルン内のランキング上位に位置しチラシの裏の読書感想文や熱い推薦文が書かれている本作、騙されたと思って私も読んでみました。
　滅茶苦茶面白かったです。タイトルか...
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　ネタのようなタイトルにも関わらず、ハーメルン内のランキング上位に位置しチラシの裏の読書感想文や熱い推薦文が書かれている本作、騙されたと思って私も読んでみました。
　滅茶苦茶面白かったです。タイトルから想像がつかない真面目な世界観が構築されていました。

　本作品のテーマは「他寮との和解・結束」です。原作では成し得なかったことを叶えるために主人公は、スリザリン生徒らしく、この大きな野心を胸に、狡猾に動きます。

　具体的には、ホグワーツの教職員に働きかけています。教員陣をここまで掘り下げて、交渉・説得していく作品はみたことがありません。
　ストーリー構成もとても上手で、シリアス一辺倒かと思いきや、突然タイトルがぶち込まれて思わず声を上げて笑ってしまいほっと一息つけます。原作に対する考察も感心させられます。

　以前推薦文を書かれた山岸様の文を引用させていただき、最後を締めたいと思います。「題名を見て避けた人は一度読んでみて欲しい」作品です。

▼読む際の注意事項など
　原作知識があったほうが面白いでしょう。