推薦作品:ラインの娘 原作:オリジナル:ファンタジー/戦記
「ラインの娘」は、流行りに流されない上質なファンタジー短編集です。今時このような正統派ファンタジー作家というのは珍しいのではないでしょうか。どの話も歴史小説を思わせるような重みがあり、読み終えた時... (全文表示)
「ラインの娘」は、流行りに流されない上質なファンタジー短編集です。今時このような正統派ファンタジー作家というのは珍しいのではないでしょうか。どの話も歴史小説を思わせるような重みがあり、読み終えた時考えさせられるようなカタルシスが必ず描かれています。また、全作品ともに『物語のその先』や『描かれなかった部分』というものをもっと知りたくなります。それから、作家としての作者様の成長が面白いほど読み取れるので、売れる前から応援したいタイプのマニアックかつ目利きの読み専にはたまらないとおもいます。大変おすすめです。
推薦:みずたま有華 評価:★ (参考になった:13/ならなかった:2)
推薦作品:アンナとゾーイ 原作:オリジナル:歴史/文芸
物語はかの合衆国宇宙ロケットセンターが聳えるアラバマ州ハンツビルを始点に、民権改革が起こる直前の1960年代の異物を受け入れられないアメリカを舞台に進行する。夜明け前の時代を不条理な抑圧と共に過ごした... (全文表示)
物語はかの合衆国宇宙ロケットセンターが聳えるアラバマ州ハンツビルを始点に、民権改革が起こる直前の1960年代の異物を受け入れられないアメリカを舞台に進行する。夜明け前の時代を不条理な抑圧と共に過ごした主人公アンナは、職業差別から自身のレイプ被害の訴えが棄却された事を切っ掛けに、今まで自分と世界が己に与えてきた痛みを吐き出すかの様に復讐を行った。手配犯となったアンナは、同じく抑圧の中で育った黒人の少女ゾーイを人質に逃避行を続けるが、その過程で彼女との交流を通し互いに影響を受けていく…不安定な時代を生々しく描写した中での、まるでボニー&クライドを思わせる二人の短い旅とその結末が酷く美しく、意識が引き摺り込まれる一作。是非クリックして頂きたいです。▼読む際の注意事項など小指の爪程の性描写と、多元民族性に乏しかった当時のアメリカの陰鬱な差別の描写が少し含まれます。
推薦:観光客L 評価:★ (参考になった:20/ならなかった:0)
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