・PDF ・感想ページへ (2件) ・アクセス解析 ・お気に入りの追加
推薦作品:SAO (シールドアート・オンライン) 原作:原作:ソードアート・オンライン
SAOの二次創作は実に多い。多すぎてどれから読めばいいか迷うほどに多い。なので、読者は取り敢えずキリトが主人公の作品だったり、オリ主がキリトと並行して原作の展開をなぞっていくような作品から入ってい... (全文表示)
SAOの二次創作は実に多い。多すぎてどれから読めばいいか迷うほどに多い。なので、読者は取り敢えずキリトが主人公の作品だったり、オリ主がキリトと並行して原作の展開をなぞっていくような作品から入っていく場合が多いと思う。だがこの作品はそういうのとは一味違う。もちろんそういう層も気軽に読めるよう原作の用語や世界観の解説が分かりやすくされている上で、原作の筋書きからは独立した完全オリジナルの物語が展開されているのだ。そして、何といってもこの作品の一番の特徴は、「原作準拠」を貫き通していること。オリ主たちはキリトと知り合い、冒険の日々を送りながらも、決して原作の展開に依存する事がない。なのにキリトやアスナたちの物語は原作から一切改変されていないのである。だから、オリキャラ達はキリトと一緒にスタバ無双はしない。同じタイミングで結婚したり、二十二層のログハウスでご近所さんになることもない。ALO編なんてキリトの活躍描写はほとんどない。というかそもそもキリトと行動を共にしていない。その代わりにSAOの登場人物はこれでもかというくらいに登場する。アルヴヘイムのプレイヤーたちやレンちゃん達GGO勢、さらにはSAOゲームの世界観まで採用している上に各々に丁寧な紹介と出番を用意しているので、SAOの世界観が好きな方は間違いなく楽しめるだろう。キリト達の軌跡を描く「剣の物語」、ソードアート・オンラインの対極に位置して、対等に独立した「盾の物語」、それがシールドアート・オンラインなのである。物語の内容としては、デスゲーム中に武器縛りをする変人と、デスゲーム中にソードスキル縛りをする剣士の織り成すトンデモ奇譚。何言ってるかわからないと思うけど、こっちも何言ってんのか分からない。元々ギャグの作品として出す予定だったらしくて、今もなんだかんだ言ってギャグっぽい語り口で書かれているんだけど、この作者さんやたら描写が丁寧なうえにシリアスに気合いを入れる癖があるっぽく、ギャグ回にもガチ回の伏線がふんだんに盛り込まれている徹底ぶり。最終的に原作に匹敵するとんでもねぇ事件に、キリト達の裏で巻き込まれていくってのがいつものパターン化してる。だけどそこからの怒涛の展開とグランドフィナーレ感のある圧巻のラストは必見。そしてガチ回化していく前にはちゃっかり前書きにガチ回注意報が出るので、非常に心臓に優しい仕様。いやマジで。とまあいろいろ書いてきたが誰でも気軽に楽しめるうえ、SAOファンも読み応えのある小説です。一読の価値ありかと。▼読む際の注意事項など基本的に原作通りに進みますので、死亡キャラの生存ルート等は現時点ではないようです。また上述したように、オリ主達はキリト達の軌跡に沿うことなく独自の物語を展開します。オリキャラの強さも作者自らキリト以下であるとしていて、無双風味は薄めです。
推薦:黒雫島 評価:★ (参考になった:8/ならなかった:1)
推薦作品:世界樹の迷宮 光求めし者達 原作:原作:世界樹の迷宮シリーズ
世界樹の迷宮と言うマイナー(あくまでもハーメルン内での話)な原作の二次であるためなかなか注目されていませんが非常に高い水準でまとまった文章で世界樹を知らない人でも充分楽しめるファンタジーと言えます... (全文表示)
世界樹の迷宮と言うマイナー(あくまでもハーメルン内での話)な原作の二次であるためなかなか注目されていませんが非常に高い水準でまとまった文章で世界樹を知らない人でも充分楽しめるファンタジーと言えます。 キャラクターも台詞が少ないですが大変魅力的で例えば主人公であり騎馬民族エクゥウスの再興を夢見るクールでだけど熱いレンジャー(弓使いの冒険家)エドワード。わんぱくな悪ガキだけど意外とうぶで純粋なソードマン(剣士、ただし斧も使う)ロディム。他にもアルケミスト(魔法使いと思えばいい)のアクリヴィ、メディック(医者)のマルシア、おっさん騎士のコルトン。彼ら一人一人に練られた物語があってそれぞれの夢と野望のために戦う物語だと言えるでしょう。▼読む際の注意事項など 俗に言う熱血物では、この物語は無いですね。主人公であるエドワードは非常にクールで時に残酷な面も見せることがあります。またかなり濃い戦争の描写もあり対して、恋愛のような昨今のラノベに多い要素は少な目です(て言うか恋愛なんて今のところない)。 そういったものを求める人にはあまり向かないかもしれません。 真剣に読まないと面白さが半減してしまうのもある意味ネック。食べ物で例えるならば普通のラノベが軽いスナック菓子であるのにたいしてこの作品は噛みごたえのあるステーキといったところでしょうか。 ですがスナック菓子よりステーキの方が価値が高いことは誰もが知っている事実でしょう。まちがいなく「かわいい女の子が出ればいい」だとか「萌えがあればいい」何て言うラノベの100倍は読む価値のある作品です。マイナーな原作と言うことで敬遠するのは勿体ない。
推薦:Nフォース 評価:★ (参考になった:13/ならなかった:1)
同原作推薦一覧