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推薦作品:recadero de domingo(日曜日よりの使者) 原作:原作:機動戦士Zガンダム
モビルスーツ開発の物語というとMSIGLOOを思い浮かべるが、この作品はそれに近いところがある。ただ大きく違うのは、二人の主人公の立ち位置だ。モビルスーツを開発する者は戦争と向き合っておらず、戦... (全文表示)
モビルスーツ開発の物語というとMSIGLOOを思い浮かべるが、この作品はそれに近いところがある。ただ大きく違うのは、二人の主人公の立ち位置だ。モビルスーツを開発する者は戦争と向き合っておらず、戦争を商機としか考えていなかった。対して、モビルスーツのテストパイロットは戦場の中で生きており、二人は対立する。だが、モビルスーツ開発を通じて、戦争と向き合うことで次第に信頼関係が芽生えていく。が、そう簡単に物語は進まない。二人を待ち構えていたのは残酷な現実であった。Zガンダムをご存じの方はマラサイについては知っておられると思うが、それが初めはエゥーゴに供給されるという話はメジャーとは言えない。どうしてマラサイはティターンズの元に渡ってしまったのか。モビルスーツ開発秘話であるこの作品は、そこにスポットを当てながら、人が分かり合っていく様を丁寧に描いた物語だ。▼読む際の注意事項などヒューマンドラマがメインの話なので、戦闘描写はガンダムの二次創作では少なめである。
推薦:アラタナナナシ 評価:☆ (参考になった:4/ならなかった:0)
推薦作品:ウーイッグのカテジナ・ルース 原作:原作:機動戦士Vガンダム
Vガンダムの後日談。戦後、登場人物がいかに生きていくのかを描いた作品。短い文章を細かく連ねていく文体であるため、小説としては変わった形です。しかし文章や登場人物のセリフ回しなどは冨野由悠季作品を彷... (全文表示)
Vガンダムの後日談。戦後、登場人物がいかに生きていくのかを描いた作品。短い文章を細かく連ねていく文体であるため、小説としては変わった形です。しかし文章や登場人物のセリフ回しなどは冨野由悠季作品を彷彿とさせるもので、ガンダム小説としての雰囲気は非常に強い。 題名にあるようにカテジナ・ルースを主役に据えた作品で、戦後偶然にも生き残った彼女がいかにして救われるのかを描いている。 そこにあるのは、彼女は救われるべきであるという確固とした作者の意志であり、それは単に一キャラクターとして救われるべきだというのではなく、かの戦争を、そして全ての戦争を生き延びた人は、等しく救われねばならないという作者の信念です。被害者・加害者というのは相対的な立場でしかなく、生き残った者はみんなが戦災を被った者なのだから。 だからこそ、カテジナ・ルースもまた救われなくてはならないのだ。それこそが戦争を終わらせる事の本当の意味なのだと、この作品には描かれている。 そして人が救われるには人の助けが必要なのだと、助ける人もまた救われるのだと、そうして人が人を救っていく事が戦後を生きる事なのだと、静かにそして力強く訴えている。 もしかしたら、これこそがガンダムで描かれるべき世界なのではないか、そんな事さえ考えさせられる作品。▼読む際の注意事項など カテジナさんに対する過度な思い入れのある人には、多分向かないだろう作品。
推薦:nanako 評価:★ (参考になった:9/ならなかった:3)
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